以前の私は、
忙しいことが、頑張っている証だと思っていました。
予定がぎっしり詰まっている。
電話が鳴り続ける。
頼まれごとが次々に増える。
そんな毎日を、
「必要とされている」
そう思っていたのです。
携帯片手に会社の中を歩き回っている自分を、どこか『仕事ができる人』だと思っていました。
今思えば、
少し背伸びをしていたのかもしれません。
でも今は、
少し考え方が変わりました。
忙しいことと、
充実していることは、
必ずしも同じではありません。
むしろ、
心に余裕がある日のほうが、
仕事は落ち着いて進み、
周りにも優しくなれる。
そんな日が少しずつ増えてきたのです。
忙しい毎日を卒業したら、仕事が減ったのではありません。
仕事との向き合い方が、少しだけ優しくなったのです。
忙しいことが、偉いと思っていた
若い頃の私は、
いつも予定がいっぱいでした。
忙しい自分が好きだったというより、
忙しくない自分には価値がない。
どこかで、
そんなふうに思っていたのかもしれません。
スケジュール画面に、
空白の日があると、
なぜか落ち着きませんでした。
「もっと予定を入れなきゃ。」
「仕事が足りないのかな。」
そんな焦りさえ感じていました。
だから、
頼まれた仕事は断らない。
先回りして動く。
頼まれてもいないことまで引き受ける。
毎日が慌ただしく過ぎていくことを、
「これが仕事なんだ。」
そう思っていました。
そして、
忙しい一日を終えると、不思議な達成感まであったのです。
でも今思えば、
あの達成感は、
「良い仕事ができた」という満足感ではなく、
「今日も忙しかった」という安心感だったのかもしれません。
忙しさの中で、大切なものを見失っていた
忙しく働いていると、
達成感はあります。
「今日も一日頑張った。」
そんな気持ちで帰る日もありました。
でも、その一方で、
目の前のことをこなすだけで精一杯になっていました。
書類は積み重なる。
机の上は散らかる。
「あとでやろう。」
が少しずつ増えていく。
気づけば、
本当に大切な仕事より、
**「忙しくすること」**が目的になっていました。
そして何より、
忙しい毎日は、
考える時間まで奪っていたのです。
「この仕事は本当に今やるべきことなのか。」
「もっと良い方法はないのか。」
そんなことを考える余裕もなく、
目の前に来た仕事を、
ただ必死に片づける毎日でした。
今振り返ると、
忙しかったのではなく、
忙しさに振り回されていたのかもしれません。
以前の私は、
「とりあえず終わらせよう。」
そんな言葉を何度も口にしていました。
でも今思えば、
終わらせることばかり考えて、
“より良く進める”という視点を忘れていたのかもしれません。
心地よく働くために、減らしたもの
病気を経験してから、
以前のようには働けなくなりました。
だからこそ、
「増やす」ことより、
「減らす」ことを意識するようになりました。
できるだけミスをしない。
書類をためない。
必要以上に印刷しない。
整理整頓をする。
断る勇気を持つ。
人に任せる。
そして、
頑張りすぎない。
一つひとつは、
本当に小さなことです。
でも、
その小さな積み重ねが、
仕事をずいぶん心地よくしてくれました。
不思議ですよね。
仕事を減らしたわけではありません。
余計なものを減らしたら、
本当に大切な仕事に集中できるようになったのです。
人生は、劇的に変わる日よりも、
「今日は気持ちよく仕事ができたな。」
という日を積み重ねたほうが、結果的に大きく変わっていくのかもしれません。
余裕は、仕事の質を変えてくれる
不思議なことがあります。
以前より忙しくなくなったのに、
仕事は前よりうまく回るようになりました。
焦らなくなったことで、
ミスも減りました。
周りの人の話も、
落ち着いて聞けるようになりました。
そして、
「ありがとうございます。」
と言える場面も増えました。
以前は、
仕事をこなすことだけで精一杯でした。
でも今は、
少しだけ周りを見る余裕があります。
同僚が困っていれば声をかける。
助けてもらったら素直に感謝を伝える。
そんな小さな積み重ねが、
職場の空気まで少し柔らかくしてくれることに気づきました。
忙しさを減らしたことで、
心に余裕が生まれ、
その余裕が、
仕事の質まで変えてくれたのだと思います。
最近、「ありがとうございます。」と言う機会が増えたのも、きっと心に余裕が生まれたからなのだと思います。


余裕は、時間が作るものではありません。
抱え込むものを減らしたときに、生まれるものなのかもしれません。
まとめ
忙しいことは、
悪いことではありません。
でも、
忙しいことだけが、
頑張っている証でもありません。
以前の私は、
仕事を増やすことで、
自分の価値を証明しようとしていました。
でも今は、
心地よく働き続けられることのほうが、
ずっと大切だと思っています。
毎日100点を目指すのではなく、
「今日は気持ちよく働けた。」
そう思える一日を積み重ねる。
その積み重ねが、
気づけば人生そのものを、
少しずつ穏やかに変えていくのかもしれません。
忙しさを手放したら、仕事が減ったのではありません。
仕事の景色が、少し優しく見えるようになりました。
今日の気づき
忙しい毎日より、
心地よく働けた一日を、大切にしたい。
Life Grows Softer.
人生は、少しずつ穏やかになる。
今日も、まぁいいっかと思える自分でいましょう。
橘の気づきノート #009
