以前の私は、
余裕がある人を見ると、
「もっと頑張れるんじゃない?」
と思っていました。
予定が空いている。
机の上が片付いている。
定時で帰る。
そんな人を見ると、
どこか物足りなく感じていたのです。
反対に、
毎日忙しそうに働いている人を見ると、
「頑張っているな。」
と自然に思っていました。
でも今は、
少し考え方が変わりました。
余裕は、
怠けている証拠ではありません。
本当に大切な場面で力を発揮するために、
あえて残しておくものだったのです。
忙しい人ほど、頑張っていると思っていた
若い頃の私は、
「忙しい=仕事ができる人」
だと思っていました。
予定がびっしり埋まっている。
電話が鳴り止まない。
頼まれごとが次々と増える。
そんな毎日を送る人ほど、
会社に必要とされている。
価値のある人なんだと信じていました。
だから私自身も、
暇そうに見られるのが嫌でした。
机の上には書類が山積み。
メールも未読がたくさん。
電話をしながら別の仕事を進める。
そんな自分を、
少し誇らしく思っていたのかもしれません。
でも今振り返ると、
忙しかったというより、
余裕がなかった。
それだけだったように思います。
一流の人ほど、全部の力は使っていなかった
先日、
サッカーのメッシ選手のプレーについて読んだことがあります。
試合中、
メッシ選手は歩いている時間が長いそうです。
最初は少し驚きました。
「世界一の選手なのに、歩いているの?」
そう思ったのです。
でも、
理由を知って納得しました。
歩きながら、
ピッチ全体を見て、
味方や相手の動きを観察し、
「どこを攻めれば一番効果的か。」
を考えているそうです。
そして、
ここだ。
という瞬間だけ、
一気に加速する。
だから、
あれだけ決定的なプレーができるのです。
私はその話を読んで、
仕事も同じなのかもしれないと思いました。
若い頃の私は、
とにかく動いていました。
電話。
メール。
訪問。
資料作成。
次から次へと仕事をこなし、
止まることなく走り続けていました。
でも、
立ち止まって考える時間は、
ほとんどありませんでした。
今は違います。
まず状況を見る。
優先順位を考える。
本当に今やるべきことを選ぶ。
以前より動く量は減ったかもしれません。
でも、
そのほうが仕事はうまく回ることが増えました。
「たくさん動くこと」と、
「良い仕事をすること」は、
必ずしも同じではない。
メッシ選手の話は、
そんなことを教えてくれた気がします。
「立ち止まることも仕事のうち」
「頑張らない」
ではなく、
「大事なところで頑張る」
いつも全力で走る人より、
必要なときに全力を出せる人のほうが、遠くまで進めるのかもしれません。
余裕は、未来の自分への準備だった
先日、
会社の先輩からこんな話を聞きました。
自動車業界では、
急な受注にも対応できるように、
150%の生産能力を求められることがあるそうです。
いつも100個のオーダーだけど、急に150個のオーダーが入るかもしれない…
対応できるように準備しといてね。ということらしい
最初は、
「大変な世界だな。」
そう思いました。
でもその話を聞きながら、
ふと自分の働き方を思い出しました。
若い頃の私は、
毎日100%どころか、
120%くらいの力で仕事をしていました。
予定はいっぱい。
頼まれたことは全部引き受ける。
余裕なんて必要ない。
むしろ、
余裕がある人を見ると、
「もっと頑張れるんじゃない?」
そう思っていました。
でも、
それでは長く続きません。
急な仕事が入る。
トラブルが起きる。
体調を崩す。
そんな「予定外」が起きた瞬間、
心にも身体にも、
もう余力は残っていませんでした。
今は少し違います。
予定を詰め込みすぎない。
全部を抱え込まない。
少しだけ余白を残しておく。
そうすることで、
本当に大切な場面では、
しっかり力を出せるようになりました。
私は以前、
余裕は「甘え」だと思っていました。
でも今は、
余裕は、未来の自分への準備だった。
そう思っています。
頑張らないことを目指しているわけではありません。
本当に大切な場面で、きちんと頑張れる自分でいたい。
そのために、普段は少しだけ余力を残しておく。
余裕がある人ほど、やさしくなれる
余裕があるから、
「ありがとう」が言える。
余裕があるから、
席を譲れる。
余裕があるから、
断れる。
余裕があるから、
整理整頓ができる。
余裕があるから、
人の話を最後まで聞ける。
以前の私は、
余裕がなくなるたびに、
周りが見えなくなっていました。
目の前の仕事を終わらせることで精一杯。
焦ってミスをする。
イライラする。
そんな日も少なくありませんでした。
でも今は、
仕事量は少し減ったかもしれません。
その代わり、
一つひとつの仕事を、
落ち着いて丁寧に向き合えるようになりました。
そして、
気づいたことがあります。
余裕は、
自分だけのためではありません。
周りの人にも、
安心感を与えるものだったのです。
まとめ
私は今でも、
仕事は頑張りたいと思っています。
任された仕事は、
できる限り丁寧にやりたい。
困っている人がいたら、
力になりたい。
その気持ちは、
昔も今も変わりません。
でも、
一つだけ変わったことがあります。
それは、
いつも100%で走り続けようとは思わなくなったことです。
少し立ち止まる。
少し休む。
少し余白を残しておく。
それは、
頑張ることを諦めたからではありません。
本当に大切な場面で、
しっかり頑張れる自分でいるためです。
人生は、
短距離走ではなく、
長いマラソンです。
最初から全力で走り続けたら、
きっと途中で息切れしてしまいます。
だから私は、
今日も少しだけ余力を残します。
その余裕が、
明日の自分を助けてくれると信じているからです。
100%で走り続けることが強さではない。
明日も笑顔で走るために、今日は少し余力を残しておく。
今日の気づき
余裕は、怠けるためのものじゃない。
本当に大切な瞬間に、笑顔で力を出すための準備なのかもしれない。
Life Grows Softer.
人生は、少しずつ穏やかになる。
今日も、まぁいいっかと思える自分でいましょう。
橘の気づきノート #011
